11月のカレンダー

1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

各月の日キラ

    ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

メタキャットさんの公開日キラ

2012年
11月27日
12:55

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q


※この日キラはエヴァンゲリヲンQのネタバレがあるので、見てない人は見ない方が良いです

☆序

 エヴァンゲリヲンQが公開されて数日

 当初は混雑が緩和されたあたり見に行こうと思っていたのですが、

 なにせ、周りがみんな見ているので、見る前にネタバレ会話なんか聞いたらヤヴァイ(°Д°;)ということで、急いで見に行きました。

 しかし、一緒に行った人とのスケジュール調整の都合もあり

 席は、最前列の最右端という、

 人生半世紀近く生きていますが、その人生でかつてない最悪の場所で

 スクリーンはメチャクチャいびつだし、音響は右からばかりなので、左から出ているセリフやらなにやら、まったく聞き取れず、

 これはまっとうに見たというレヴェルではございませんでした(;;・ω・;;)

 でも、とりあえず、見た

 ということで、感想を書かせて頂きます。



☆いきなりアスカ登場

 前作、破の続きのはずが、まったく関連性が見いだせず。

 最初の戦闘シーンは使徒と戦っているのか?と思っていたのですが、途中、どうも違うのかもしれないと思いました。

 いや、使徒と戦っていたのか?

 未だ謎です(*´Д`*)

 これはもう一度見に行くか、DVDを見直さなければ解決出来ない謎ですが、後半の展開を考えると、

 どうも使徒ではなく、ネルフと戦っていたようにも思えます。

 思えますが、ハッキリしません。

 しかも、ミサトさんたちのグループが、何て名称なのか、全然覚えられません。発音も聞き取れませんでした(;;>_<;;)

 これは席場所が悪かっただけで、ちゃんと見れた人には見れ、聞こえた人には聞こえたのかもしれませんが、

 ともかく、暗くて、ぱっぱ光りが輝いて、わけのわからない戦闘アナウンスがあるばっかりなので、よくわからんとなのです。

 雰囲気だけはステキなんですけれどね。



☆シンジ君登場

 そして、気が付くと、シンジ君登場です。

 シンジ君もワケわからないといった様子で、この段階では彼に対するシンクロ率が上がって行きます。

 しかも、せっかく14年ぶりΣ(°Д°;)!!に再会したのにも関わらず、元ネルフのメンバーたちの冷ややかなことこの上ありません。

 旧エヴァンゲリオンのシンジ君だったらこの段階で空気を読めて、凹むのですが、新劇場版シリーズのシンジ君は、えらいポジティブシンキングなので、まったくメゲません。

 というか、旧エヴァと違って新エヴァではシンジ君も含め、誰も、全然アダルトチルドレンではないのです。

 この点において、旧エヴァと新エヴァはまったく別物と言って良いのではないかと思えます。

 アダルトチルドレンが存在しないエヴァって一体…。

 これが新劇場版の特徴と言えます。



☆旧エヴァと新エヴァの違い

 新エヴァは精神の葛藤などほぼ皆無なのです。

 みんな自己解決しているのです。

 それは破におけるアスカとミサトの会話にも見られます。

 旧エヴァのような精神破綻は新エヴァのアスカには有り得ないのです。

 何故、そうなったのでしょうか?

 それは、単純に制作者側の精神的問題だと思うのです。

 旧エヴァ当時の総監督庵野秀明と、新エヴァを作っている現在の庵野秀明とでは、彼をとりまく状況がまったく違うのです。

 旧エヴァは初の企画監督作品で、その時のプレッシャーやら、まったくもてない、フラれてばかりの、キモオタ状況やらが、すばらしく反映されているんだと思うのです。

 一方新エヴァは旧エヴァで大成功、富も名声も妻まで手に入れ、周囲の評価も一変。人脈も広がり、服も着た切り雀からブランドモノで身を固めた人も羨むおシャレさんに大変身です。

 もはや、ぐちぐちと、妬みと歪み、いじけ続ける環境も必然性などまったくないのです。

 その結果、新エヴァは精神世界から、ひたすらオタク要素満載へと大変身。ただひたすらオタク欲全開で満たされればいいというような展開となっています。

 そう、新エヴァは総じて上から目線なのです。

「君ら(観客さんは)、こういうのが好きなんでしょ。ホラ、こういうのとか、こういうのとか、こういう絵とか、大好きなんでしょ?ホラ、ホラ提供してあげるよ、ホラ」

 という、傲慢ともいえる映像展開や雰囲気、キャラたちの登場が、それらを物語っています。



☆新エヴァの欠陥

 逆にいうと、それだけ、新エヴァはドラマ性が欠如してしまっているのです。

 たとえば、綾波に対するシンジ君の態度。

 そう、破のラストは、ある意味ハッピーエンドでした。

 旧エヴァのシンジ君と違って、すっかりポジティブになったシンジくんは積極的に綾波を求め、助けようとします。

 ラヴ成就の瞬間です。

 ですが、新エヴァでは、必ず幸福はすぐ不幸となります。

 新しい居場所に馴染んだアスカは直後に使徒に汚染され

 ラヴ成就したシンジくんは直後にロンギヌスの槍に貫かれます。

 そして14年後に目覚め再会した綾波は、綾波じゃない綾波。

 その真実に旧エヴァのシンジ君だったら、精神世界の電車に乗り込む所ですが、新エヴァのシンジ君はそんな電車など乗り込まず、カヲル君との連奏にふけります。

 そして、綾波シリーズ初期ロットの綾波に八つ当たりです。

 まったくふざけた人間性です。かつてあった、子供のくせにやたら達観したシンジ君の姿はそこにはありません。

 そこにあるのは、まさにただの「ガキシンジ」なのです。

 そう、ガキが主人公では「ドラマ」など発生しないのです。

 だから、新エヴァでは旧エヴァのようなドラマ性はありません。ドラマ性がなくなったので、新キャラが次々と登場する事となります。



☆無駄に登場する新キャラたち

 ネルフと戦っている、ミサトさんの艦のクルー(艦名がハッキリ聞き取れなかったのですが、『仏陀』なのかな?)などもそうです。やたら出て来ますが、彼らがいったい何者なのかは、きっと映画の中では明かされないでしょう。そんな時間的余裕がないのです。

 破で登場ということで話題沸騰だった真希波・マリ・イラストリアスだって、結局何者だかさっぱりわかりません。Qではただいるだけの人です(;;・ω・;;)。


 ただ、ミサトさんの船のクルーっていうのは、推察するに、不思議な海のナディアに出て来たノーチラス号のクルーのような感じなんでしょう。

 そもそも艦長のミサトさん(42歳なの?)なんかナディアのネモ船長そっくりな雰囲気ですし、ネモ船長の声の大塚明夫さんがクルーの一人としてセリフなど吐かれると、これはエヴァでなくてナディアかとさえ思っちゃいます。

 ちなみにエヴァはナディアの世界の続きなんだそうです。もしかして、そういう世界観の一貫性を現したかったのかもしれません。いやこれは考え過ぎか。



☆新エヴァはつまらないのか?

 話しを戻して、

 ともかく新劇場版は制作者側の傲慢を地でいったような作品なのですが、だからといって、つまらないか?と言えば、

 実は全然そんなことはないのです(;;>_<;;)

 口惜しいが、面白い。スゴイ。傑作だわ!と言わざるをえません。

 というのは、ともかくオタク心の細かいヒダを刺激し続けるからです。

 冒頭の大気圏?の戦闘から、食料補給から、クレーン群から、専門用語のアラシから、

 これでもか、これでもか!とオタク心を刺激します。

「君ら(観客さんは)、こういうのが好きなんでしょ。ホラ、こういうのとか、こういうのとか、こういう絵とか、大好きなんでしょ?ホラ、ホラ提供してあげるよ、ホラ」

 てのが見え見えなんですけれど、食いついてしまう(。・ω・。)

 手の上で転がされている…ムキーーーークヤシーーー(;;>_<;;)!!!!

 だからこそ、自分のし好にはずれたシーンは客観的に見えちゃうのです。

 たとえば、渚カヲルくんとシンジくんとの絡みとか、

 絶対、腐女子狙いだってわかる演出です。

 旧エヴァではそんなの狙ってなくて、偶然腐女子受けしたって感じだったものを、今回は実に露骨です。

 カヲルくんの性格、演出も、まさに腐女子がキャーというような為だけに作られていると言って良いでしょう。

 そういう嫌らしさも丸見えですが、それさえも楽しめる(´Д`;)



☆Qのシンジ君に共感は出来ない

 腐女子狙いのカヲル君に対して一方の新シンジくんも、ガキのご都合性というか品がないというか、首輪を外されてカヲルくんが引き受けたらコロと尻尾降ってなついてしまう所など、旧シンジくんでは考えられない態度を取ります。

 さらに始末が悪いのは、意味もわからず槍を抜こうと躍起になる所など。目先の事しか見ていません。

 旧シンジくんの「逃げちゃダメだ」なんていうアダルトチルドレン的自問などありはしません。「やりたいからやる」この一点です。

 身勝手。エゴの塊。ガキです。ガキシンジです。

 それが、気づかいの塊のようだった旧シンジくんとは対照をおりなし、

 登場時にあった、シンジくんとのシンクロ率を見事に吹っ飛ばします。

 つまり新シンジ君にはまったく共感出来ないって事です。

 そう、破の時はその積極性に共感出来たのに、Qでは、その積極性が見事に裏返しとなっています。

 人の性格などというのは、良い面と悪い面に別れるっていう皮肉なんでしょうけど、

 旧エヴァのような人間的成長などありません。(旧エヴァも人間的に成長したかどうか不明ですがTV版最終2話では心の殻の破却と理解はありました。)

 とても好感が持てる人物とはいえなくなってしまっています。

 そして、そんなそろそろだなと思った所で、案の定「つづく」が出ます。



☆Qの意味

 なるほど。

 序・破・急でなくQなのは、つまるところQuestionのQなわけだからかと、映画が終わった時に察するのです。

 だって、世界観や理屈など、まるですっ飛ばしですからねヽ(゜▽、゜)ノ

 結局、何がなんだかわからないんですから。



☆結局新エヴァQとは?

 長々書いたのですが、最終的な結論として、一言で現せば

 エヴァンゲリヲンQとは、総合オタク芸術と言えるでしょう。

 最低最悪で駄作と言っても過言ではありませんが、最高に面白いエンターティーメントです(*´Д`*)

 エヴァというプロモーションヴィデオだと思えば、何回でも繰り返し見られる事でしょう。

 そして、続編の何て読んだらよいのかわからない五線譜の終止線とその前のコロンも、絶対見たいと思わせてくれます。



☆繰り返すエヴァ

 この五線譜の終止線とその前のコロン、つまり:||っていうのは「繰り返し」って意味なんだそうで、

 恐らく、エヴァを「これで終わっても、また最初からつくるぜ」っていう制作者側の意図、決意表明なんじゃないかなと思います(*´Д`*)

 実際に作るかどうかはわかりませんが、庵野さんはきっと一生エヴァをつくって食っていってやると心に決めたんでしょうね。

 エヴァを繰り返しつくる度に庵野さんや制作者側は精神的にも物質的にも幸福になっていくのでしょう。

 わずか50数万円でガンダムの権利すべてを売り渡さねばならなかった富野さんと対比して考える時

 庵野秀明さんとそのスタッフというのは、まさにジャパンアニメドリームを体現された、世界一の幸福者だと

 旧エヴァテレビ版の最終話の様に

「おめでとう」

 と拍手せざるを得ません。というか、あの最終話こそ、自らの未来を予知した展開なのかもしれませんね。

 うらやましい限りです。



☆まずはここまで。

 他にも語りたい事は山ほどあります。アレはあれだろうとか、これはこれだろうとか。

 ですが、本当に長くなるので、まずはここまで。m(_ _)m↓

 そのうち機会があれば、書く事もあるかもしませんが。



メタ的映画評価

コメント

1番~12番を表示

2012年
11月27日
14:39

1: NaB(e)

長っ!w

ミサトさんの反ネルフ的組織はヴィレって名前だったと思いますよ。

狙ってると分かっててもカヲルくん最高でしたw

トドメの複座式とかタマラン(*>ω<*)

2012年
11月27日
14:55

2:

満腹(・Д・)=з


これでもう見ないで済むわ(笑)

2012年
11月27日
15:02

>NaB(e)さんへ

シンクロ率0%のシンジ君が何故また突然エヴァにのれるのか?

それともシンクロ率0%というのは嘘だったのか?

歳取らないエヴァの呪いっていうのは、ただのご都合主義的設定ではないのか?

まぁ、いろいろ突っ込みたい所なんですけれどね。

副座式っていうのも、魂が二つ必要とか、槍が2本いるとか、

そんなの突然の説明ですよΣ(°Д°;)

もーやっぱり「君らこういう展開を望んでいるんでしょ!設定や理屈なんてどーでもよくて、絡めばいいんでしょ」的な傲慢な姿勢が見て取れて

やーーーーーげっそり

でも好き(;;>_<;;)

2012年
11月27日
15:02

>※通信エラーさんへ

見ないで済めばいいんですが…(´Д`;)

2012年
11月27日
15:12

庵野くんエヴァに取り憑かれてますよね\(^o^)/

2012年
11月27日
15:15

>ポコりる。Ⅵ型さんへ

10数年前は「もう終わった作品」的な事をいっていましたが、「やっぱり僕にはアニメしかない」的な発言のあと、エヴァに取り憑かれちゃいました。

エヴァだけが庵野氏やスタッフをシアワセにしたからでしょう。

まちがっちゃいないと思いますよ(*´Д`*)

2012年
11月27日
17:27

7:

まだみてないのに感想をみてしまった…(ー_ー;)

2012年
11月27日
18:06

>三分さんへ

見てない人は見ない方がいいって書いたのに。゜(つω`)゜。

2012年
11月27日
22:18

9:

近い内、観に行って一緒に語れるようになります><

2012年
11月29日
13:52

11:

ネルフvsリ○ン

あれから14年後…


シンジくんは初号機の中で…

2012年
11月29日
16:23

12:

某インパクトから、14年後の話猫手(パー)

1番~12番を表示