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メタキャットさんの公開日キラ
- 2013年
08月23日
17:06
-
堀辰雄と堀越二郎と宮崎駿がミックスしたお話し
うーん
やっとこ見ました。
風立ちぬ
興行成績としては
公開から5週連続1位
累計観客動員数は580万人
興行収入72億円を突破
したんだそうで、
映画としては売れていると思います。
で、メタ評価から行きますと
星★5個中3個
★★★☆☆
って所でしょうか?
■素晴らしく良い所
絵ですね。
アニメーションとしての絵の動き、色合い、雰囲気、ビジュアル
最高です。ヽ(゜▽、゜)ノ
まさにアートですね。
世界に誇れる技術です!
■良い所
時代の雰囲気がすごくよく出ています。
これは、相当良いです。
■良い所でもあり、悪い所でもあるような…
マニアックすぎるんじゃないですかね?
雰囲気だけで、説明するにはムチャがあるシーンが多いです。
また、ナレーションもなければ、キャプションすらないので、予備知識がないと、何がなんだかさっぱりわからないでしょう。
インテリには傑作でも、大人でも、知識に乏しい人が見たら、全然意味がわからないのではないでしょうか?
説明を省いたシンプルさは物語世界に浸れる部分でもありますが、制作者の自己陶酔と自分勝手な観客に不親切な部分でもあります。
自分勝手な自己陶酔の部分が鼻につかないのは、まんがチックなかわいらしい絵に騙されているだけです。
■悪い所
時代の雰囲気が良く出ていますが、同時に、見方が偏った所がチラチラ出ています。
露骨ではありませんが、監督の左巻き思想が所々現れます。
■最悪な所
ストーリーが支離滅裂です。
その上、物語としては単調だし、
わかりにくい。
■総合評価
映像は美しいですが、物語だけを見るなら、とても名作だとは言い難いです。
批判したい所/その1
ここまでフィクションなのであれば、堀越二郎という実在の人物名を使う必要があったのでしょうか?
堀山三乃助でも山越次郎でも、何でも、架空の名前で良かったんじゃないでしょうか?
この作品の主人公は堀越二郎という実在の人物がモデルになったというだけなんですから。
堀越二郎という実在した人の名前を使う事で、実在した人の生涯をメチャクチャ誤解させます。
※実在の堀越二郎の奥さんは結核でもなければ、若くして亡くなってもいません。
※実在の堀越二郎の奥さんの名前は「須磨子」さん。映画の「菜穂子」さんではありません。
※実在の堀越二郎の上司に「黒川」なる人物は存在しません。
※奥さんや上司の名前を架空に出来るなら、堀越二郎の名前も架空にすれば良いのに…中途半端。
※また実在の堀越二郎は酒も煙草もやらなかった人です。
批判したい所/その2
飛行機が大好きで、飛行機の設計をし続ける主人公と結核の奥さんとの恋愛模様の
意味がわかりません。
結核の奥さんとの恋愛模様を描きたいのであれば、主人公の仕事は飛行機設計士でなくても良かったんではないでしょうか?
もともと、結核の奥さんとの悲恋を描いた「風立ちぬ」という堀辰雄の小説の主人公は飛行機設計士ではありませんから、悲恋を描くのであれば、主人公が飛行機設計士である必要はないわけです。
別に自動車設計士だっていい訳です。
逆に戦争に翻弄された飛行機設計士を描きたいのであれば、こんな恋愛話しにする必要もないわけです。
何故、堀越二郎と「風立ちぬ」をミックスさせねばならなかったのか?
まったくもって意味不明です。
※堀越二郎と堀辰雄の世代が近いとか同じ東大だとか墓地が同じ多摩霊園だとか、そんなの関係なくないんじゃないですかね?
結局、宮崎駿さんは、空を自由に飛び回る飛行機、そして飛行機に憧れる青年⇒自分自身に関する
ファンタジーを描きたかっただけですよね?
それに恋愛を色づけさせたかったけど、自分に恋愛のアイデアがないから、同じ「掘」つながりの堀辰雄の「風立ちぬ」のストーリーを拝借した。
そういう事なんじゃないのか?って思います。
批判したい所/その3
キャッチコピーにもなっており、映画のラストでも言われるセリフの
「生きねば」
って一体何なんですかね?
あまりにもとってつけたような、それでいて、まるで作品のテーマですよ見たいな、あるいは押しつけみたいな
「生きねば」
に反感すら覚えます。
っていうか、最後は特攻兵器となって、多くの若者が死んで行った戦闘機作っておいて、
そのパイロットたちの死については淡白で
自分の死んだ奥さんに「生きて」と言われて
「生きねば」
ってなるのは、
あまりにも、無頓着すぎませんかね?
もちろん、堀越二郎に戦争責任はないですけどね。
仕事しただけすけどね。
だったら大仰に「生きねば」とか言う話しでしょうか?
このあたりの宮崎駿の政治思想が
ちょーイヤですね。
作中貧乏な子供や、仕事なく路線を歩いて街に出ようという人々が登場しますが、
これらの人々に対する責任を負ったのが当時の指導者であり、
そういう状況が、日本を戦争に追い込んでいったという中
戦争には批判的、飛行機作りたいだけのインテリ、恋愛にはエゴイズムという
この物語の主人公って
はっきりいって、イヤなヤツじゃない?
って思ってしまいます。
それを「純粋」で片付けていいんですかね?
意味深いのは、主人公の声をしているのが「庵野秀明」さんって事ですね。
この映画の批判になんで声優じゃなくて「庵野」さんなの?
完全に浮いているじゃん。
っていうのがありますが、メタは声優オタクじゃないので、そこの所は気になりません
登場当初は違和感ありますが、むしろ、全体的にみれば、正解だったお思います。
同時に、深読みすれば、
この物語の主人公のような「堀越二郎」(実在と違う)であれば、まさに「庵野秀明」さんの描く
アダルトチルドレン
になっちゃうんじゃない?
って思う訳です。
こんな生き方すれば、人間関係が崩壊しますよ。
でも、それが崩壊しないのは、この物語の世界が古き良き美しき礼儀と作法に叶った日本だからです。
これもまあ、宮崎駿の矛盾ですけどね。
平和主義者の兵器オタク、左巻きの、純日本好き。
日本が貧しい事を理解しながら、政治上層部には盲目的に批判視点。
矛盾だらけですが、それも作品に見事に反映されています!
批判したい所/その4
この作品の女性の描き方、特に恋愛に関しては、
一貫して男の都合です。
そこに女性の自立やら、生活やらが
完全に欠如しています。
妻を愛しているが
飛行機の設計が辞められない。
だから自分の側におく
余命が減るのがわかっていながら、
側におく。
それは上司の黒川が言うように「エゴイズム」
病気の中、その主人公のエゴイズムに都合よく従う妻。
体に障るのがわかっていながら、しっかりエッチを求める妻。
ここで描かれる愛って、男尊女卑以外なにものでもありません。
あまりに男のご都合だけです。
※女が積極的ではありますけど、その積極性は男の都合良さに対してです。
男の妄想というか、男の身勝手というか、
堀辰雄は、恋愛に翻弄されつつも自己を見つめる、いわゆる自立する女性を書いているのに、宮崎駿は左巻きのくせにどういうわけか、恋愛は古典的でひたすら男に尽くす女性を描いているわけですね。
この恋愛観というか、恋愛に対する感覚は、まるで昭和30年頃の映画を見ているようです。
ちなみに、この作品の主人公も実はイヤなヤツなら、この妻であるヒロインも超身勝手、自分勝手な女性です。
父親の心配も我関せずだし、
周囲の世話になっている自責や苦悩らしいものも一切ありません。
まさにお嬢様気質全開バリバリで、
この時代に生きる女性にしては、はた迷惑な存在です。
そんなお嬢様に「生きて」と言われて「生きねば」というのは、戦闘機の設計士という立場で考えれば、
むちゃくちゃでしょう。
むしろ、妻子も居ない訳なんですから、この物語の「堀越二郎」は終戦と共に、死ねばならない立場だったんじゃないですかね?
現実の堀越二郎さんは妻子もいて、育てねばならない義務もあるから、まさに「生きねば」ですがね。
っていうかあの時代の日本人っていうのは、耐え難きを耐え、忍び難きを忍び、
生き恥を晒す苦難の道を
「生きねば」と歯を食いしばって生きたんではないですかね?
生きるっていうことは、誰かのご飯を頂く事になるわけで、
食料も生活必需品も余っているなら、ともかく、
貧しくて、食うものにも困った状況で、妻子もいない男が、
生きねばならない意味ってあるのでしょうかね?
それはつまり、貧しい誰か、腹を空かせた子供たちの食料を奪うっていう意味ですよ。
申し訳無いけど、生きさせて頂きます。
申し訳ないけど、この国を立ち直らせるために生きさせて頂きます。
的な展開なら、分かりますけど、死んだ妻が夢に現れて「生きて」と言われて、「ワイン飲んで」「はい生きます。」って
なくねーーーー(;;>_<;;)
せめて最後に「堀越二郎はこの後もしっかり生きてコレコレという偉業を成しました」的な説明文でも一言いれてくれれば話しはまた違うでしょうけど、
それは出来ない!
何故なら、この堀越二郎は架空の存在だからです(^▽^;)
そんなさらに実在の堀越二郎と誤解されるような説明文はつけられない。
でも紅の豚なら、架空の人物のその後をさり気なく語っているんですけどね。
だから紅の豚は物語として後味スッキリしているのに、風立ちぬはダメです(;;>_<;;)
はぁーー!
戦争反対といいながら、戦争の悲惨さをイチバン舐めてないですか?宮崎さん!
と、冷静にかんがえれば、考えるほど、突っ込みまくりたくなる内容でした。
ただ、繰り返しますが、
アニメーションの画像としての出来としては、
最高です!
だから、★は
三つヽ(゜▽、゜)ノ
疑/あくあちゃん
★メタ的映画評価
コメント
1番~10番を表示
08月23日
18:24
1: ポコりる。Ⅵ型
最近(^-^)b
目が疲れやすいです\(^-^)/
08月23日
18:26
2: メタキャット
>ポコりる。Ⅵ型さんへ
パイロットにはなれませんね!
08月23日
18:33
3: ポコりる。Ⅵ型
真っ昼間に星を見つけないと(^。^;)
08月23日
18:48
4: メタキャット
>ポコりる。Ⅵ型さんへ
大空のサムライですねヽ(゜▽、゜)ノ
08月23日
23:18
5:
私も映画観ましたが、ちょっと微妙な感じでした。
私も星3つ位です。
08月23日
23:48
6: まささま
同じ飛行機開発&設計者なら土井武夫でもよかったような…
彼は「隼」を設計して、YS11を開発者でもあるし…
あとは、桜井真一郎とか
桜井は中島飛行機で開発にも関わってるし、スカイラインの産みの親ですからね~
対象がクルマになるけど、現実味があるんじゃないかな~
08月24日
00:03
7:
映画の内容がマニアックだと感じました。
08月24日
15:24
8: メタキャット
>Cloudさんへ
ですよねー(⌒∀⌒)
08月24日
15:27
9: メタキャット
>まささまさんへ
ゼロ戦にこだわったのですかね?
何故堀越二郎にしたのかは、まったくわからんとですね(・ω・)
08月24日
15:28
10: メタキャット
>Cloudさんへ
飛行機好きにはたまらん所もあったでしょうね。
ドイツのユンカース G.38とか出したりして(・ω・)
1番~10番を表示